慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)について
鼻づまりや鼻水、においの低下が長く続く「慢性副鼻腔炎」は、昔は「蓄膿症(ちくのうしょう)」と呼ばれていました。
この病気は、体質や炎症のタイプにより、以下の2つに分けられます。
- 非好酸球性副鼻腔炎
- 好酸球性副鼻腔炎
それぞれで治療方針が異なります。
慢性副鼻腔炎の主な症状
- 鼻づまり
- 粘り気のある鼻水や後鼻漏(鼻水がのどに流れる)
- においがわかりにくい(嗅覚障害)
- 頭が重い、集中しにくい
好酸球性副鼻腔炎では
- 両側に鼻ポリープができやすい
- 手術後も再発しやすい
- 気管支喘息を合併することが多い
慢性副鼻腔炎の所見・検査
- 内視鏡検査:鼻の中の炎症やポリープの有無を確認
- 血液検査:好酸球の数やアレルギー体質を調べます
- CT検査:副鼻腔の病変を詳しく評価します
当院では新型のCTを導入しており、撮影時間は約20秒。低被ばくで安心して受けていただけます。
慢性副鼻腔炎の治療について
非好酸球性副鼻腔炎
- 少量マクロライド療法(抗菌薬)
- 点鼻薬、鼻洗浄などによる保存的治療
好酸球性副鼻腔炎
- ステロイド治療(内服・点鼻)
- 内視鏡下副鼻腔手術(必要に応じて)
- 術後再発例には、生物学的製剤「デュピクセント(デュピルマブ)」を使用することが可能です
※この治療は非常に高価なため、使用前に「難病医療費助成制度」の申請が必要です。当院では申請のサポートも行っております。 - また、喘息のコントロールが重要となるため、近隣の呼吸器内科と連携して診療しています
慢性副鼻腔炎の手術をご希望の方へ
保存的治療で改善が見込めない場合は手術を検討します。
ご希望があれば、全国でも手術症例数が多い「神尾記念病院」へご紹介可能です。
高度な副鼻腔手術に対応できる連携体制を整えています。
他院で手術を受けられた方も安心です
当院では、他院で副鼻腔手術を受けた患者さんの術後フォローも行っております。
再発の有無、ポリープの再形成、においの変化など、術後の不安も丁寧に対応いたします。
副鼻腔炎は、体質や病型に応じた専門的な診断と治療が必要です。
当院では、新型の検査機器と多方面との連携により、最適な治療をご提案いたします。お気軽にご相談ください。